パートナー
インタビュー
前職の経験からシッピーノ開発に携わる
━━まずは吉川様の自己紹介をお願いします。
シッピーノ株式会社でカスタマーサクセス部のマネージャーをしております吉川と申します。前職では楽天、Yahoo!ショッピング、今でいうauPayマーケット、ポンパレモール、ヤマダモール、Amazonの出品者出荷を含めた6つの店舗運営をやっておりました。
━━前職で6店舗の多店舗展開ということで、このときからOMSや受注管理システムの方はご担当されていたのでしょうか?
楽天以外のところは基本的に手動で受注データをOMSに取り込んでいたので、全然自動化とは程遠いような環境でECサイトの運営をしていました。
受注管理システムはあったのですが、必ず手動でCSVを取り込むということを毎日していました。2015年頃の話なので楽天はAPIとつながっていましたが、それ以外は全部手動でやっていましたね。
━━吉川様がシッピーノと出会ったきっかけを聞かせてください。
2016年10月にシッピーノの前身にあたる「Webの匠」という会社の求人に応募したのがきっかけです。前職の経験から、サポートに加えて楽天市場やYahoo!ショッピングの管理画面やシステムまわりに強かったという点がご縁に繋がったのだと思います。
━━シッピーノの開発の経緯を聞かせてください
当時Amazonや楽天市場などのEC運営をされていたクライアント様より、「手動でやっている出荷指示を自動化できるものを作れないか?」というお話をいただいた事がきっかけですね。そこから受託開発でサービスを作り、それを継続的に販売していくところに舵を切っていきました。
EC運営の出荷業務を完全に自動化
━━シッピーノについて、サービス概要のご紹介をお願いします。
シッピーノはEC運営の出荷業務を完全に自動化できるWebサービスです。
ECサイトと物流システム、物流倉庫をシッピーノがAPIもしくはCSVなどで連携し、注文データを出荷元となる物流拠点側に「出荷してください」と指示を出すのが我々のメインのサービスです。併せて在庫情報を連携したり、購入者の方への注文から出荷までの流れをメールで通知します。
最後にEC事業者様がちゃんと売上を受け取れるよう、注文完了までの一連の流れを自動処理するのがシッピーノのサービス概要になります。
注文完了の部分について詳しくお話しますと、たとえば清長さんの倉庫から佐川急便さんで商品が出荷された場合、12桁の荷物番号を反映させるようECサイト側から求められます。ただ、荷物番号を反映しただけでは注文完了の扱いにはならず、最後に「出荷されて終わりました」という操作が必要になります。これがいわゆる注文完了操作と呼ばれるものです。
注文完了操作が終わらなかった場合、代引きでは売上が入金されるのですが、最近多いクレジットカードのオンライン決済ではEC事業者様に入金されません。そういう意味でも非常に大事な操作です。
この操作を手動で1件1件なのか、一括で10件100件まとめてやるところを、我々のアプリやネクストエンジンさんのようないわゆるサードパーティーのアプリで一気通貫して自動化しているということですね。
※画像:シッピーノ公式サイトより
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データの一元管理
複数店舗の受注を一括管理。出荷データのCSVダウンロードで売上げ分析が可能。
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ギフトや特殊な梱包も
FBAではできない特別な梱包も、ロジモプロや他の倉庫で。
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個数制限なく自動出荷
1個でも10000個でも、個数に関わらず安定して自動出荷。
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自動で在庫同期
在庫数に増減があれば、各サイトの在庫数に反映。
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24時間365日稼働
店舗が休みでも自動で出荷。休み明けに注文が溜まりません。
最短2~3時間で即日自動出荷!
シンプルで非常に使いやすいユーザインタフェース
━━シッピーノの強みと特徴は何ですか?
ECにおいて重要な機能に特化しており、ユーザインタフェース自体もシンプルで非常に使いやすいというところが最大の強みです。ECサイトと倉庫を繋げるセットアップも本当にシンプルで簡単です。
シッピーノの設定だけで言えば、最短2~3時間で即日自動出荷ができるようになります。前提としてECサイトと物流倉庫の準備が整っている必要はありますが、初めてトライアルされるユーザー様でも迷いにくく、画面も初期設定が終わってスイッチオンにしておけば、あとはデータがずっと流れていくというイメージです。受注から出荷までの流れを自動化されたい方に特におすすめしたいですね。
※画像:シッピーノ公式サイトより
100件以下から数万件まで対応
規模を問わずご利用OK!新規事業にも最適
━━シッピーノをご利用されているユーザー様の特徴、お取り扱いの商材や規模感などを教えてください。
我々が把握している範囲にはなりますが、シッピーノのユーザー様としては、モールとカートでいうと現状はモール運用の方が多いと思います。
カートも直近だとShopifyのお問い合わせが非常に多くなってきていて、「カートで自社ブランドを扱う」ことが非常に注目されているのは、新規のお客様とお話する中でも感じます。
ロジモプロだけで区切った場合だともう少し変わるかもしれないですが、シッピーノの連携先の構成としては、全体としてYahoo!ショッピングの母数が大きく、その次に楽天市場となっています。
FBA連携を使っている方が「多店舗展開で他の大きいモールにも出したい」となったときに、AmazonとFBAは自動連係しているけれども、Yahoo!ショッピングとは自動連係できない…というお悩みを持たれている方がいて、モールをさらに展開していこうとなったときにお問い合わせをいただくというケースがあります。
あとはD2CでShopifyを立ち上げて、ここでも自動化したいという方からのお問い合わせが増えてきていますね。
━━商材による多い少ないなどはあったりしますか?
商材のばらつきはあまりないですね。また生鮮食品などは、扱える倉庫さんが非常に限られてしまうので少ないというのはあります。
出荷件数でいくと、規模が非常に大きいところでは、スマホ関連機器の有名なメーカーや、アーティストの公式ECなどで月数万件というお客様もいれば、月間100件以下のお客様にも多くご利用いただいております。そういう意味では、企業の規模を問わずご利用いただいているという点も特徴です。理由の1つに、設定が簡単であるという事が挙げられると思います。
個人事業主の方だと別の事業や副業があったりEC運営そのものにかける時間がなかったりもしますので、出荷件数が少ない状況でも効率化を図る目的でご利用いただいております。
実際にいただいたお客様の声をご紹介しますと、元々は物販以外の事業も行っている企業様が新規事業を立ち上げた際、
「物販事業のため新たに人材を採用するわけにもいかない。以前からのメンバーで対応しなければならない…」
という課題をお持ちだったのですが、シッピーノを使うことでマーケティングや商品企画のメンバーを中心とした少人数でも仕事を回す事ができ、新規事業を軌道に乗せる事ができたそうです。
本当に小規模からでも始められるというのと、簡単につなぎ込みができるというところはアピールポイントですね。
新規導入のきっかけは"物流現場のプロの知見"を活用できること
━━新規のユーザー様は何をきっかけにシッピーノを導入されることが多いでしょうか?
手間の軽減とミスを減らしたいという課題がきっかけになるケースが多いと思います。
システム連携・自動処理によって大幅に作業効率が向上するだけではなく、ヒューマンエラーの大幅な削減(むしろゼロに近いレベル)も実現できます。
あとは繁忙期、閑散期の差への対応ですね。母の日、父の日のようなギフトのピーク時にスポットでスタッフさんを入れることを考えると、普通の人件費と比べるとシッピーノの料金は破格レベルで、しかも24時間働いてくれて正確。こういう比較の部分をお話の中で提案させていただいていて、そこがすごく刺さるというか、導入いただける理由の大きなウエイトになっていると思いますね。
少しお話を広げさせていただくと、物流現場においてはマンパワーで動く部分がもちろんあって、そこを日々業務をされているプロの方々の正確さは初心者の方とは比べものにならないと思うんですよね。物流現場のプロにお任せするということは、先ほどのヒューマンエラーの削減と同義と思っています。
シッピーノというアプリは我々単体だけではもちろん販売ができません。物流倉庫さんとセットでさせていただくことで、初めて価値を提供できるというところがありますので、我々も特にその部分を強くフォーカスしながらお客様対応をさせていただいています。
早いレスポンスと親身なサポート
━━シッピーノのサポート体制についても教えてください。
もともとシッピーノが比較的導入しやすいこともあり、ITが苦手な方からのお問い合わせも少なくありません。そうしたケースではその場でお電話をつないて対応いたしますので、「親身にサポートしてもらえた!」というお声をいただくことが多いですね。
また「レスポンスが早い」とお話いただくケースも多い印象です。我々は物流倉庫のご紹介もしており、大体の荷主さまはシッピーノが紹介する倉庫さん以外の情報を集めているので実質的にコンペになったりもしますが、「レスポンスが早い」「案内が早い」という理由で実際にクロージングにまで至っているケースもあります。
ロジモプロとのAPI連携で多くの反響
━━2019年7月にシッピーノとロジモプロはAPI連携を開始しました。連携が始まった時の反響はいかがでしたか?
当初から本当に多くの反響をいただいています。具体的に数字面の部分でいうと、シッピーノ誕生のきっかけがAmazonFBAという事もあり、ユーザー様が最も多くご利用されている倉庫はFBAさんなのですが、2番目に多いのがロジモプロさんです。
物流倉庫を我々から紹介させていただく機会においてはダントツです。なのでロジモプロさんと連携をさせていただいてからの数年は、この数字がまず反響を明確に示しているんじゃないかなと思います。
我々がロジモプロさんのお話を出しやすい理由は固定費がない、そして「イチ出荷あたりいくらです」と説明のしやすい定額制の物流サービスという点です。今でこそ他もあるかもしれないんですが、当時はかなり珍しかったと思います。
我々としてもロジモプロさんの料金を数秒でお伝えする事ができるんですね。もちろん、保管料や入庫料も含めた具体的な金額はすぐに出せませんが、一番気にされてる出荷費用であったり、1個の商品販売でどれくらい利益が出るか?のような引き算のイメージをしやすいのはメリットがあると思っていて、それが数字に反映されていると思いますね。
━━ロジモプロをはじめとした、我々のような物流サービスに対して期待されていることがありましたら教えてください。
クライアント様とのご商談ですね。物流倉庫という実際の現場が絡んでくるところは、アプリケーションのようにWEBだけで動くものとは確実に違うので、お話をどう進めていけば良いのか不安に感じているお客さんもおられるかもしれません。そういう意味では、ロジモプロさんは「お電話もそのまましてください、シッピーノの吉川のお名前を出してもらえればそれでOKです」と伝えられる敷居の低さも魅力の一つだと思いますね。
※画像:シッピーノ公式サイトより
EC事業者様への具体的な支援と市場トレンドにも対応できる体制
━━これからのシッピーノにつきまして、展望を教えてください。
先ほど申し上げた通り、シッピーノというサービス自体は単体で販売ができないので、我々としてはご相談いただいた方やご紹介いただいた方、お客様に対して、EC物流を手離していただけるための「最適にカスタマイズされたご提案」をすることですね。懇切丁寧に寄り添ってご提案していくことがEC事業者様への具体的な支援につながると思っています。
もう一つはEC事業者様が頭を使って考えられる大事なコア業務への集中ですね。お金を生み出すための商品開発だったり、商品リサーチ、集客、ブランディングなどにもっと時間を割いていただけるよう、バックヤードに関しては我々であったりロジモプロさん、清長さんに任せてくださいというスタンスをもっと広げていくというようなところですね。
倉庫の紹介という部分においては、ECのお客さまが1人で悩んでいてもあまり答えが出ないので、気軽にご相談をいただいて、課題に合わせて適切な倉庫さんを紹介できる体制にするというところはしっかりサポートに力を入れていきます。
日本だとAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングという3つの柱がありますが、Qoo10が伸びてきたり、モール、カートが伸びてくるなどのトレンドは必ずありますので、こういったトレンドへの対応も行っていきます。
シッピーノがつながっていることで自動出荷が実現できるということ、コアに使っていただいている方の成長の足枷にならないようにするというのは、我々の義務だと思っています。新しいモールとの連携も強化して、より幅広いお客様をカバーできるように進化していきます。
シッピーノご利用者様の声
株式会社HaveFun
森 恵子様
シッピーノを選ばれた理由は?
今はShopify、ロジモプロ連携でシッピーノを利用しています。きっかけはロジモプロかシッピーノどちらかにご案内のメールをいただいた気がします。
私は今、物販を色々、全部ひとりでやっているので、なるべくなら手を離せるところは離したいという部分があり、ミスのない安心感というのは非常に感じております。
シッピーノの魅力、使ってよかったところは?
当初は注文が入るたびに自分でひとつずつ入力をしていたんですが、うっかり同じ場所に商品を2度送ってしまったことがありました。
正確性というところもこういったシステムを入れることで担保される部分がありますので、手入力でなく自動で連携できるなら、お任せしたほうが私も安心して手が離れると思ったのでお願いしました。
物販ってやらなきゃいけないことがすごくたくさんあるので、サービスで月額にかかる料金なども、その分の時間を他のものに回せるというのだったら絶対安いと思います!
編集後記
今回のインタビューを通じて、シッピーノが開発されたきっかけはお客様からのお声だったことを知り、現在もカスタマーサポートを非常に大切にされている事を改めて認識いたしました。
編集者である私もEC運営の経験がありますが、受注から出荷までの作業は本当に大変です。少数精鋭で運営されている方にとっては尚更です。
カンタンな設定でモール・カートと物流倉庫が繋がり、注文データの取り込みや在庫連携、出荷完了後の操作まで自動化されてミスもほぼゼロになる…もはや導入しない理由がありません。
また、D2Cカートの中で非常に勢いのあるShopifyとも早い段階から連携しており、ユーザーニーズに応えるスピード感の早さも伺えます。
シッピーノは無料トライアルが可能となっておりますので、バックヤード業務の効率化に課題をお持ちの方は是非お試しください!
~ロジモプロ編集部~