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出荷とは?発送や配送との違いや誤出荷が起こる原因について解説

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2024.11.12

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「出荷」という言葉は、一般の方でも耳にする機会が多くあるのではないでしょうか。また、出荷と似た用語に「発送」や「配送」という言葉がありますが、意味はそれぞれ異なります。どれも、物流の現場でよく使用される用語です。

当記事では、物流の現場で頻繁に使用される「出荷」という言葉の意味を詳しく解説します。日頃、物流に関わる仕事をしている方や、ECサイトで商品を購入する際に「出荷」という言葉の意味が気になっている方、物流の仕組みについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

出荷とは?

出荷とは、顧客からの注文を受けてから、商品を倉庫から取り出し、梱包し、配送業者に引き渡すまでの一連の作業のことです。顧客からの注文情報に基づき、出荷に必要なデータ(配送先、配送内容、数量など)を管理し、送り状などの書類を発行します。

出荷作業には物流5大機能である「輸送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」が含まれます。

出荷作業における物流5大機能とは?

出荷作業における物流5大機能は、以下の通りです。

輸送 輸送とは、商品を生産地や倉庫から、顧客のいる場所まで運ぶことです。トラック、鉄道、航空機、船舶など、さまざまな輸送手段が利用されます。輸送コストは、物流コストの大きな部分を占めるため、効率的な輸送が求められます。
保管 保管とは、商品を倉庫や物流センターで保管することです。保管場所の環境管理(温度、湿度など)が重要です。一般的には、在庫管理システムを活用し、商品の入出庫を管理します。
荷役 荷役とは、商品を積み下ろししたり、移動させたりする作業です。フォークリフト、クレーンなど、さまざまな荷役機器が利用されます。また、倉庫内での入出荷やピッキング、仕分けといった物流作業も荷役に含まれます。
包装 包装とは、商品を保護し、輸送中に破損を防ぐために、商品を包んだり箱に入れたりする作業です。商品の種類や輸送距離によって、必要な包装材や梱包方法が異なります。近年では、環境に配慮した包装材の利用が求められています。
流通加工 流通加工には「生産加工」と「販促加工」の2種類があります。生産加工とは、商品そのものに直接手を加えて、その機能や形状を変える加工のことです。販促加工は、商品を販売促進するために、商品に付加価値をつけたり、情報を付与したりする加工を指します。

 

物流の5大機能は、それぞれが密接に関連し合い、総合的に機能することで、商品が顧客の手元にスムーズに届きます。

出荷と発送・配送・出庫との違い

出荷と似た用語に発送・配送・出庫などがあります。

用語 意味
出荷 受注から発送までの全行程
発送 梱包された商品を配送業者に引き渡す作業
配送 配送業者が商品を顧客のもとへ運ぶ作業
出庫 倉庫から商品を出庫すること

 

以下では、それぞれを詳しく解説します。

発送との違い

「出荷」と「発送」は、どちらも商品を顧客に届ける点では共通していますが、意味する範囲は異なります。出荷は、顧客からの注文を受けて、商品を発送するまでの一連の作業のことです。受注、ピッキング、検品、梱包、発送など、商品が顧客の手元に届くまでのすべての工程を含みます。

一方で発送は、梱包された商品を実際に配送業者に引き渡す作業を指します。配送会社に商品を渡し、顧客への配送を依頼する行為です。

配送との違い

配送は、配送業者が、梱包された商品を顧客のもとへ運ぶ作業を指します。商品をトラックや宅配便などで輸送し、顧客に届ける行為のことです。

出荷・配送を「旅行」に例えると、出荷は旅行の準備(荷物の準備、航空券の手配など)、空港への移動、搭乗手続きなど、旅行の出発までのすべての準備が該当します。配送は、飛行機に乗って目的地へ向かう移動とイメージすると分かりやすいです。

出庫との違い

出庫は、倉庫や保管場所から商品を取り出すことです。ピッキング、検品、梱包など、商品を発送するために必要な準備作業を含みます。

出庫のイメージとしては、倉庫から商品が「出る」という動作です。

誤出荷が発生する原因とは?

誤出荷は、企業への信頼を低下させ、商品情報の誤入力が原因の1つです。以下では、誤出荷が発生する主な原因を解説します。

  • 数量の間違い
    ピッキング作業の際に、注文された数量と実際にピッキングされた数量が一致しないために発生します。目視によるカウントは、特に大量の商品を扱う場合に、数え間違いが発生しやすいです。
  • 注文と異なる商品が届く
    「顧客がLサイズを注文したにもかかわらず、Mサイズが届いてしまう」「顧客が黒色の商品を注文したにもかかわらず、白色の商品が届いてしまう」といったケースです。商品情報の誤入力が、原因の1つです。似たような品番の商品を誤って選択してしまったり、複数の商品コードが存在する場合に、間違えてほかの商品のコードを入力してしまったりすると、このようなミスが発生します。
  • 出荷漏れ
    出荷漏れとは、顧客から注文を受けた商品が、何らかの理由で顧客に届かない状態のことです。一部の商品が欠品するケースと、すべての商品が不着となるケースがあります。一部の商品が欠品するケースは、ピッキングリストからの見落とし、似た商品との取り違え、梱包作業中の入れ忘れ、紛失などが挙げられます。すべての商品が不着となるケースは、積み込みミス・伝票の貼り忘れ・配送業者のミスなどが挙げられます。
  • 送り先の間違い
    送り先の間違いとは、商品を発送する際に、本来届けたい顧客の住所とは異なる場所に商品を送ってしまうことです。宛先間違いは、手作業や仕分けの過程で発生しやすいミスです。また、個人情報漏洩のリスクも伴う非常に重大な問題です。
  • 同梱物や付属品の入れ忘れ
    商品本体と併せて送付されるはずの取扱説明書、保証書、付属品(ケーブル、アダプターなど)といった同梱物が、誤って梱包されず、顧客に届かない状態を指します。商品と付属品をバーコード管理せずに別々で管理している場合、商品と付属品をそれぞれ異なる場所からピッキングするため、作業が複雑化し、ヒューマンエラーが起こりやすくなります。

誤出荷を減らすための対策ポイント

誤出荷は、企業にとって大きな損失につながるだけでなく、顧客満足度の低下にも直結します。誤出荷を防ぐために、以下のような対策が考えられます。

【誤出荷を減らすポイント】
・チェック体制を整える
・出荷スペースの確保やロケーションを最適化する
・WMSを導入する

 

例えば、バーコード管理を導入すれば、ピッキングミスや出荷ミスを防げます。また、同じ作業を複数人で実施し、互いにチェックすることで、ヒューマンエラーを減らせます。

出荷スペースの確保やロケーションの最適化は、誤出荷の防止だけでなく、物流全体の効率化につながる施策です。商品を種類別に整理できれば、ピッキングミスを減らし、誤った商品が出荷されるリスクを軽減できます。また、商品の配置を工夫することで、ピッキング作業の動線を短縮し、作業効率を向上させられるでしょう。商品のサイズや形状に合わせたスペースの有効活用によって、より多くの商品を保管できます。

WMS(Warehouse Management System)とは倉庫管理システムのことで、倉庫内の業務を効率化し、正確性を高めるためのソフトウェアです。リアルタイムな在庫情報に基づいて、適切な在庫管理を行えます。

まとめ

出荷は「輸送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」という物流の基本的な役割をすべて担っており、顧客の元へ商品を無事に届けるために重要な工程です。

出荷に先立ち、商品は倉庫に入荷され、在庫として管理されます。顧客から注文が入ると、倉庫担当者は出荷指示を受け、在庫から商品を選び出すピッキングを行います。その後、商品の品質や数量などを確認する検品を行い、正確で問題のないことが確認された商品を梱包します。梱包では、ダンボールや緩衝材を使って商品の保護をし、送り状を貼付します。最後に発送が手配され、商品が顧客に向けて出荷されるというのが一連の流れです。

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