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フリーロケーションとは?在庫管理に導入するメリット・デメリット

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2024.10.29

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フリーロケーションとは、倉庫内の空いている場所に商品を自由に保管する在庫管理の手法です。従来の固定ロケーション方式のように、商品ごとに決められた場所へ保管するのではなく、柔軟に保管場所を決められる点が特徴です。

しかし、ピッキング作業の複雑化やシステム導入の必要性など、デメリットも存在します。自社の状況に合わせて、メリットとデメリットを比較検討し、最適な在庫管理方法を選択することが重要です。

当記事では、フリーロケーションのメリット・デメリットなどについて分かりやすく解説します。

フリーロケーションとは?

フリーロケーションとは、商品が入庫されるたびに、その時点で空いている保管場所を活用して商品を配置する管理手法です。フリーロケーションでは、空いている保管スペースを最短距離で効率的に活用できるため、倉庫の収納効率が向上します。

しかし、特定の商品がどこに保管されているかを都度記録し、全体で情報を共有する必要があり、ピッキング作業やオペレーションの効率は必ずしも向上するわけではありません。

商品が多様化し、小ロットでの展開が進む中、フリーロケーションの欠点を補うために、ハンディターミナルやタブレットを活用した在庫管理システムが導入されています。

固定ロケーションとの違い

固定ロケーションとフリーロケーションの違いは、商品の保管場所の管理方法にあります。固定ロケーションでは、あらかじめ各商品に対して特定の保管場所が決められており、例えば商品Aは必ず保管場所Aに置かれます。

固定ロケーションのメリットは、作業員が商品の保管場所を覚えやすく、ピッキング作業の効率が向上する点です。しかし、保管場所が決まっているため、スペースに余裕があっても別の商品をその場所に置けず、保管効率が下がりやすいという欠点があります。

固定ロケーションは、運用方法がシンプルでピッキングの効率性を優先する場合に適していますが、フリーロケーションは保管スペースの有効活用を重視する場面で強みを発揮します。

フリーロケーションのメリット

フリーロケーションは、固定ロケーションとは異なる柔軟な在庫管理手法です。メリットとデメリットの両面があり、自社の状況に合わせて導入を検討することが重要です。

以下では、フリーロケーションの主なメリットを3つ紹介します。

倉庫の保管効率が向上する

固定ロケーションでは、商品ごとに決められた場所があるため、その場所が空いていても定められた商品以外は置けません。フリーロケーションでは、空いているスペースに自由に商品を置くことができ、倉庫全体のスペースを最大限に活用できます。特に商品の種類が多く、在庫量が変動しやすい場合には、大きなメリットです。

また、固定ロケーションでは、商品ごとのスペースが固定されているため、サイズが異なる商品を保管する際に、どうしても無駄なスペースが生じてしまいます。フリーロケーションでは、商品のサイズに合わせて柔軟にスペースを調整でき、スペースの無駄を減らせます。

不慣れなスタッフでも作業しやすい

固定ロケーションでは、各商品がどこに置かれているかをすべて覚える必要があります。商品数が多い場合、覚えなければならない情報量も膨大になるでしょう。

フリーロケーションは、商品の保管場所が事前に固定されていないことから、入庫時に空いている場所に商品を柔軟に配置できます。特定の商品を特定の場所に置くという複雑なルールを覚える必要がなく、指示に従って空いている場所に商品を配置すればよいため、新しいスタッフでも作業しやすいのがメリットの1つです。

また、ハンディターミナルといった在庫管理システムを使用すれば、どこに何があるかが簡単に確認でき、商品管理やピッキング作業もスムーズに進められます。経験の浅いスタッフでも迅速に作業に慣れることができ、育成コストの最適化にもつながるでしょう。

商品の入れ替え作業をスムーズに行える

固定ロケーションでは、商品ごとに保管場所を決め、棚割りを行う必要があります。商品の入れ替えが発生するたびに棚割りをやり直す必要があり、手間がかかる一方で、フリーロケーションでは棚割りが不要です。

また、商品の入出庫頻度や量の変化に合わせて、柔軟にレイアウトを変更できます。例えば、人気商品が増えた場合、その商品をピッキングしやすい場所に移動させることで、作業効率を向上させられるでしょう。

シーズンごとの商品入れ替えや、新商品の導入など、大規模な入れ替え作業が発生する場合でも、フリーロケーションであれば柔軟に対応できます。

フリーロケーションのデメリット

フリーロケーションは、倉庫スペースを最大限に活用できますが、ピッキング作業の効率が必ずしも向上するわけではない点に注意が必要です。

以下では、フリーロケーションの主なデメリットを3つ紹介します。

ピッキング効率が低下する場合がある

フリーロケーションでは、商品の保管場所が変動するため、同じ商品が複数箇所に分散して保管される場合があります。ピッキング作業時には、どこに商品が保管されているかを確認する必要があり、余分な時間と手間が発生する可能性があります。

固定ロケーションでは、棚割りを工夫することで、ピッキングルートを最適化できます。しかし、フリーロケーションでは、商品が頻繁に移動するため、最適なピッキングルートの維持が困難です。

さらに、頻繁に出庫がある商品が倉庫の奥に保管されてしまうと、商品を取り出すのに無駄な移動が増え、作業効率が下がりやすくなります。

管理システムの構築にコストがかかる

フリーロケーションを効果的に運用するには、WMS(倉庫管理システム)の導入が必須です。WMSは、商品の入出庫情報、保管場所、在庫状況などを一元管理し、ピッキング指示などを出すためのシステムです。高機能なWMSほど、導入費用が高額になります。

また、ハンディターミナル、バーコードリーダーなど、WMSを運用するためのハードウェアも必要となります。

在庫の変動に気づきにくい

フリーロケーションは、固定ロケーションのように同じ種類の商品がまとめて置かれているわけではないため、視覚的に在庫量の増減を把握しにくいです。

また、WMSが在庫情報を管理することから、WMSの表示に頼ってしまい、実際の棚を目で確認する機会が減りやすいです。

フリーロケーションに適している商品

フリーロケーションに適している商品として、主に以下の4つが挙げられます。

  • 在庫の変動が激しい商品      
  • ロット管理が求められる商品
  • サイズが小さい、または非常に大きい商品
  • 賞味期限や消費期限がある商品

ファッションアイテム、季節商品など、需要が頻繁に変化する商品は、フリーロケーションが最適です。

ロット管理とは、製造ロットや入荷ロットごとに商品を管理する方法です。食品や医薬品など、品質管理が重要な商品の場合、ロットごとに分けて保管する必要があります。フリーロケーションでは、ロットごとに区画を設けたり、WMSでロット情報を管理したりすることで、効率的なロット管理が可能です。

また、サイズが小さい商品や非常に大きい商品は、固定ロケーションではスペースの無駄が生じる場合があります。非常に大きい商品・重い商品は、フォークリフトでの入出庫が必須であり、ピッキング作業そのものに大きな差は生まれないため、保管効率の観点からフリーロケーションがおすすめです。

食品や化粧品など、賞味期限や消費期限がある商品は、古い商品から順に取り出すFIFO法(先入れ先出し法)での管理が一般的です。フリーロケーションでは、WMSで賞味期限や消費期限を設定し、ピッキング時に古い商品が優先的に選ばれるように設定することで、FIFO法を確実に実施できます。

まとめ

フリーロケーションとは、倉庫内で商品の保管場所を固定せず、入庫時に空いているスペースに商品を保管する管理方法です。スペースの有効活用を最大化できる点が大きなメリットで、倉庫の収納効率を高め、多品種小ロットの在庫管理にも対応しやすくなります。

一方で、商品の保管場所が変動するため、ピッキング効率が低下するリスクがある点がデメリットです。同じ商品が複数の場所に分散して保管される場合や、出庫頻度が高い商品が倉庫の奥に保管されてしまうと、作業時間が増加することがあります。

ロジモプロは、EC・物販事業者を対象にした高品質な発送代行サービスで、ロジモプロ単体で商品登録から出荷指示までの一連の操作を完結できます。ロジモプロへ商品を預けてしまえばロケーション管理の手間も不要です。

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