ロジモプロ
アカデミー

倉庫保管料の相場は?安く抑えるポイントや3期制の計算方法を解説

  • #EC物流
  • #発送代行

2024.08.09

担当者のイメージ画像

倉庫保管料の相場や費用の抑え方について知ることは、物流業務を効率的に行うために非常に重要です。倉庫保管料は、固定費と変動費の両方が存在し、適切に管理すれば大幅なコスト削減が可能です。また、保管スペースの最適化や物流業務の見直しを行うことで、さらにコストを抑えられます。

当記事では、倉庫保管料の相場や、コストを安く抑えるための具体的なポイント、そして3期制や「坪数×坪単価」を用いた倉庫保管料金の計算方法について詳しく解説します。物流コストの適正化は、企業の利益率向上にも直結しますので、ぜひ参考にしてください。

固定費としてかかる倉庫費用の相場

物流倉庫の利用で発生する固定費とは、倉庫利用に対して毎月支払う定額料金です。

固定費としてかかる倉庫費用には3つの項目があり、それぞれの費用相場は下記の通りとなっています。

固定費の項目 倉庫保管料相場 備考
倉庫保管料 1坪あたり月3,000~10,000円 倉庫内の保管スペースを利用するためにかかる費用です。
システム手数料 月20,000~50,000円 預かった荷物の数・種類・内容・入出荷日などを管理するシステム(WMS)の手数料です。
業務管理料 月10,000~50,000円 倉庫内の商品管理業務にかかる利用料金です。

3つある項目の中でも、倉庫保管料は料金が土地代に左右される点に注意してください。土地代が高いと倉庫保管料も高くなり、反対に土地代が安い地域では倉庫保管料が安くなる傾向があります。

業者によっては倉庫保管料の単位が1坪あたりではなく、1ラックあたりや1パレットあたりになっているケースもあります。価格帯には大きな違いがないものの、倉庫保管料の単位が何であるかは契約前に確認しましょう。

3つの項目を合計すると、「月30,000~100,000円+1坪あたり3,000~10,000円」が固定費の相場です。

例として5坪の保管スペースを利用すると、月45,000~150,000円が固定費の目安となります。

変動費としてかかる倉庫費用の相場

物流倉庫の変動費は、倉庫を利用する頻度や入出荷する荷物の個数によって変動する費用です。

固定費のように月あたりの金額が決まっているわけではなく、基本的に荷物1個あたりに費用が発生する仕組みとなっています。

変動費としてかかる費用の相場は下記の通りです。

固定費の項目 倉庫保管料相場 備考
入庫料 1個あたり約10~100円 倉庫に荷物を預ける際にかかる費用です。ダンボール・パレットといった入庫方法の違いによって料金が変動します。
検品料 1個あたり約10~100円 入庫の際に行う荷物の検品にかかる費用です。個数のみを確認するか、破損など品質の確認もするかによって料金が変動します。
ピッキング料 1個あたり約10~500円 倉庫に保管している荷物を出庫する際、荷物の仕分け・ピッキング作業にかかる費用として発生します。
梱包費用 1個あたり約100~400円 荷物をダンボールで梱包する場合にかかる費用です。特殊な梱包資材を使用する場合は別途費用がかかるケースもあります。
デバンニング料 約20,000~40,000円 フォークリフトを使用してコンテナから保管商品を取り出す作業にかかる費用です。
配送料 1個あたり約400~1,500円 倉庫の荷物を出庫後、配送を依頼する際にかかる費用です。商品サイズや重量、配送先などの条件によって費用が異なります。

変動費の中でも高額な費用がかかるデバンニング料は、基本的にコンテナ1本あたりの価格となっています。コンテナのサイズ(40フィートか20フィートか)や荷物の数・種類・重量、作業人数などによって費用が異なるため、倉庫会社の料金プランをよく確認しましょう。

また、生鮮食品のように温度管理が必要な荷物を預ける場合は、紹介した変動費のほかにも冷蔵倉庫や冷凍倉庫の利用にかかる費用が発生します。冷蔵倉庫や冷凍倉庫は、一般的な倉庫とは設備が異なり、トータルの費用が高額になりやすい点に注意してください。

物流倉庫で荷物の入庫から出庫・配送までを行った場合にかかる変動費は、荷物1個あたり約600~2,100円が目安です。

変動費は、荷物を預けた個数や倉庫利用の頻度が増えるほど費用負担が高くなります。自社が物流倉庫をどの程度利用するかを検討した上で、変動費による物流コストへの影響を考えることがおすすめです。

倉庫保管料を安く抑えるポイント

多くの事業者にとって物流は業務上避けられないプロセスであり、物流コストの軽減が課題となります。

物流倉庫の固定費・変動費は相場にある程度の幅があるように、工夫すれば安く抑えることが可能です。

倉庫保管料を安く抑える3つのポイントを解説します。

物流倉庫の立地を確認する

物流倉庫は立地によって土地代に違いがあり、土地代の違いが固定費の倉庫保管料に大きく影響します。物流倉庫の立地を確認して、土地代が高い地域ではないかを確認しましょう。

土地代が高い地域の物流倉庫から、より土地代が安い地域に立地する物流倉庫へと変えることで、倉庫保管料を安くできる可能性があります。

ただし、都市部のように土地代が高い地域は交通の便がよく、拠点・倉庫間や首都圏エリアなど消費地への輸送費を抑えやすいメリットもあります。倉庫保管料と輸送費のバランスを考え、総合的に判断しましょう。

適切な保管スペースを確保する

物流倉庫は契約する保管スペースが広くなるほど、固定費の倉庫保管料が高くなります。在庫量の増減に対応できる程度の広さは必要となるものの、大きな無駄が発生しないように適切な保管スペースを確保しましょう。

自社にとって適切な保管スペースを考えるには、事業規模や販売商品の種類、販売傾向などから流通量を大まかにでも予測することが重要です。

また、余分な在庫を抱えないように、需要予測を立てて在庫管理を行うといった対策も実施しましょう。

倉庫内での物流業務を見直す

倉庫内での物流業務を見直すことは、物流倉庫の変動費を抑えるために有効な方法です。

変動費に含まれる検品料・ピッキング料・梱包費用・デバンニング料などの費用項目は、倉庫内の業務工程が複雑になるほど高くなる傾向があります。検品や梱包が過剰ではないか、ピッキング作業が非効率的な方法で行われていないかなどを確認しましょう。

倉庫内での物流業務を最適化することでコスト削減ができます。

3期制を用いた倉庫保管料金の計算方法

3期制とは、1か月を第1期・第2期・第3期の3つに区切って、各期間内で取り扱いが生じた荷物の数量をもとに保管料金を算出する料金体系です。

なお、1か月を2つに区切る方法は「2期制」、1か月全体を1つの期間とする方法は「1期制」と呼ばれます。

3期制による計算では、下記の式を使用します。

・3期制の計算式

1期あたりの倉庫保管料金=(前期末の在庫数+今期の入庫数)×保管料単価


第1期~第3期のそれぞれを計算し、合算すれば1か月あたりの倉庫保管料金を計算することが可能です。

3期制は、1期ごとに動きのあった荷物の数量に応じて料金を支払う方法であり、倉庫保管料を変動費として扱える点がメリットです。

反面で、荷物の動きが活発なケースで3期制を用いて計算すると、使用している保管スペースの坪数に対して倉庫保管料が高くなりやすい点はデメリットとなります。

EC物流においては3期制ではなく、「坪数×坪単価」の計算方法が主流となっています。EC物流では荷物を1点ずつ棚に保管することが多く、保管在庫数や入荷総数よりも、棚の配置されている坪数を使用したほうが、計算が簡単であるためです。

まとめ

倉庫保管料の相場やコストを抑えるポイント、3期制や「坪数×坪単価」の計算方法について理解することは、物流コストの管理に大いに役立ちます。固定費や変動費の相場を把握し、倉庫の立地や保管スペースの最適化、そして業務の効率化を進めれば、無駄な費用を削減し、経営の効率化が可能です。

発送代行サービスを提供する「ロジモプロ」は、初期費用や固定費がかからない完全従量課金制です。これにより、より柔軟なコスト管理が実現でき、経営の健全化につながります。物流コストの削減を目指し、競争力を強化するために、ぜひ「ロジモプロ」の利用をご検討ください。

ロジモプロの無料相談&見積依頼はこちら

\発送業務に関するお役立ち情報をお届け!/

まずはお気軽にご相談ください

03-5577-3094

受付時間 平日9:00~18:00

倉庫保管料0円キャンペーン