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発注点はどのように決める?計算方法や在庫管理のポイントを解説

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2024.08.09

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在庫管理において、発注点を正確に把握することは非常に重要です。発注点とは、在庫が一定の水準に達した時点で発注を行うための基準となる在庫量を指します。発注点を設定することで、適切なタイミングで商品を補充し、欠品や過剰在庫を防げます。

当記事では、発注点の概要や計算方法、発注管理時のポイントについて詳しく解説します。発注のタイミングや量について悩んでいる方は、ぜひ当記事を参考にしてください。


発注点とは?

発注点とは、発注を行うタイミングを決める基準となる在庫量です。発注のタイミングを決める発注方式には、大きく分けて2種類が存在します。ここでは、それぞれの発注方法について詳しく解説します。

2種類の発注方法とは

2種類の発注方法とは、定期発注方式と定量発注方式です。

  • 定期発注方式

    「1週間に1回」など、あらかじめ決められた発注間隔で、その都度数量を計算して発注する手法です。発注する量は、その時点における在庫の量や必要な数に応じて変化します。ストックしておかねばならない最低限の安全在庫より少なくならないよう発注周期を決定し、最大在庫まで発注するシステムとなります。

    発注時の状況を見て、毎回柔軟に発注する量を増減できる点がメリットです。発注する日が決定しており、作業の計画を立てやすいところもポイントと言えるでしょう。あらかじめスケジュールが決まっているため、発注し忘れるのを防ぎやすくなります。

    ただし、毎回発注量を検討する必要があることから、手間がかかる点には注意が必要です。発注量を決定する上では、需要を正しく分析し見極める能力を持った発注担当者の存在が欠かせません。定期発注方式は、高価なものや、需要が時期などによって変わりやすいものを発注する際に使用するのがよいでしょう。

  • 定量発注方式
    在庫が一定の数まで減ったところで、決まった数だけ発注する手法です。あらかじめ数が決まっており、定期発注方式のように毎回数量を計算する手間がかかりません。比較的安価なものや、いつでも変わらない需要があるものを発注する際に向いている方式です。

定量発注方式の場合、発注するタイミングを見極めるために、あらかじめ発注点を決めておく必要があります。

発注点の計算方法

発注点は、以下の計算式を用いて算出可能です。

発注点=1日の平均出荷数×リードタイム+安全在庫

 

たとえば、1日に平均5個出荷される商品があるとしましょう。発注してから納品されるまでに6日かかり、安全在庫が3個になっていたとすると、「5個×6日+3個=33個」という計算が行えます。この結果から、在庫数が33個未満となったら発注が必要になると分かります。

計算の際は、リードタイムの単位が「日」になっているかを必ず確認してください。リードタイムの単位を月(1か月など)にしているとうまく計算できないため、「30日」などの日数に換算してから計算する必要があります。

発注点を決めるために必要な要素

発注点を決めるときに必要となる3つの要素とそれぞれの詳細は、以下の通りです。

  • 1日の平均出荷数

    1日当たりの販売量や使用量を指します。1日の平均出荷数を把握していないと、どんどん商品が出荷されていき、いつの間にか欠品するリスクが生まれるため、正しく知っておく必要があります。1日の平均出荷数は、過去の出荷実績を元に設定するケースが一般的です。

  • リードタイム

    リードタイムとは、商品を発注してから納品されるまでにかかる時間を指します。リードタイムが必要となる理由は、商品が届くまでの日数を考慮しなければ欠品になる恐れがあるためです。リードタイムを元に納品されるまでの在庫を確保することで、「発注したものの納品が間に合わず、商品が届く前に欠品した」というトラブルを防ぎやすくなるでしょう。

    商品発注を行う上でのポイントの1つとして、リードタイムをできる限り短縮する工夫を行うことが挙げられます。リードタイムが短いと、その分在庫の保管期間も短くなり、廃棄が発生しにくくなって効率的な運用が行いやすくなるでしょう。

  • 安全在庫
    安全在庫は、欠品にならないよう最低限確保しておく必要のある在庫数です。安全在庫を計算式に含めることで、出荷数が変動しても臨機応変に対応しやすくなります。安全在庫は、「安全係数(欠品を許容できる数値)×使用量の標準偏差×√(リードタイム+発注間隔)」の計算式で設定します。

 

発注点を管理するときのポイント

発注点を正しく把握し、発注をスムーズに行うために、いくつか押さえておくべきポイントが存在します。以下からは、特に注意する必要がある管理のポイントについて解説します。発注業務を効率的に進めたい人は、ぜひ参考にしてください。

在庫管理をきちんと行う

在庫管理とは、保有している在庫を適切な状態で供給できるよう管理することです。在庫管理を徹底し、常に在庫の量を正しく把握できるようにしておきましょう。在庫を正確に把握しておけば、発注点に達した際、すぐさま発注を行えるようになります。

在庫管理を行う際は、担当者によって管理の方法に差が出ないよう注意しなければなりません。担当者それぞれが自己流で管理していると、実際の在庫とデータ上の在庫で差異が生まれ、正確な在庫数の把握が困難です。

在庫管理をきちんと行う上では、あらかじめマニュアルを作成し、担当者全員が同様の手順で正確に行えるようにしておくことが重要です。作業の手順を統一すれば、「在庫の数が正確に記録されない」という人的ミスを防止しやすくなり、発注する側が現在の在庫を正しく把握できます。その結果、正確な発注点をベースに効率的な発注が行えるようになります。

需要予測を行う

時期によって変わりゆく商品の需要を見極めるのも重要なポイントです。需要に合わせて発注点を再設定すると、欠品や余剰在庫の発生を防ぎやすくなります。世間のトレンドなどから入念な需要予測を行い、その時期に合わせた適切な発注点を導き出しましょう。

需要予測には深い経験と知識を要する上、どのような人であっても必ず正確に行えるものではありません。需要予測の精度を上げたいときや、思うように予測できず困ったときは、需要予測を行う専用のツールを導入するのがよいでしょう。

定期的に発注点を見直す

定量発注方式は発注量が決まっているため、定期発注方式のように需要を確認して発注量を増減できないというデメリットを持っています。需要に対してズレのある発注を行い続けると、大量の在庫を抱えて廃棄する必要が出てきたり、在庫が足りなくなったりする危険があります。

よっていつでも適度な在庫数を維持できるよう、発注点は一度決めたら終わりではなく、定期的に見直すようにしましょう。発注点を調整する主なタイミングは、以下の2つです。

  • 季節の変わり目

    扇風機や暖房器具などの季節によって使用頻度が大きく変わる商品は、季節に応じて発注の量やペースを調整する必要があります。季節が変わるごとに発注点を見直すのがよいでしょう。

  • 商品の売れ行きが大きく変わったとき
    「この商品は従来よりも売れ行きがよくなった」「この商品は最近あまり売れていない」というように、市場の変化によって出荷数が大きく変わるシーンも多々あります。この場合、発注点を見直して発注のペースを変えることが推奨されます。

まとめ

発注点の適切な設定と管理は、在庫管理の効率化とコスト削減に直結します。発注点を正確に把握することで、欠品や過剰在庫を防ぎ、スムーズな業務運営が可能です。

発注の手間を減らしたい場合は、物流業務のアウトソーシングもおすすめです。発送代行サービスのロジモプロでは、商品ごとの発注点が設定でき、設定在庫数に達した場合に通知を送る発注点機能も備えています。

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