インターネットが普及し、幅広い世代がスマホやパソコンを通して欲しい品物を購入するようになった近年、ネットショップ開業に興味を抱く方も多くいるでしょう。
ネットショップ開業は、実店舗の開業・運営よりもハードルが低い点が魅力です。しかし、多くの方が参入する市場であることから、着実に軌道に乗せるためにはあらゆる施策を講じる必要があります。
そこで今回は、ネットショップが軌道に乗るまでの主な失敗例、軌道に乗せるための6つの方法、さらに軌道に乗るまでの必要期間について詳しく紹介します。
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ネットショップが軌道に乗るまでの失敗例や集客に成功する方法を解説
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2023.11.30
目次
ネットショップが軌道に乗るまでの失敗例
インターネットが普及した近年、ネットショップ開業を始める方も増加しました。
ネットショップは実店舗開業よりもハードルが低く比較的手軽に始められる一方で、着実に売り上げを伸ばすためには多くの時間や工夫が必要です。場合によっては軌道に乗るまでに失敗するリスクもあります。
軌道に乗るまでに失敗するネットショップには、下記のような共通点があります。
- 集客やリピーター獲得のやり方を考えていない
失敗するネットショップは、そもそも自社ECサイト・ECモールに訪問するユーザーが少ないことが特徴です。「新規顧客の集客に向けた施策を講じていない」「リピーターとして再来店する仕組みづくりができていない」の2点が主な原因となります。
- 商品の魅力を伝えられていない
ネットショップは、実店舗と違って実際に商品を体験することができません。ECサイト上で商品の魅力をうまく伝えられていない場合、ユーザーは商品に価値を見出すことができず購入を見送ってしまいます。
- ネットショップが使いづらい
ネットショップを利用するユーザーは、商品だけを見て購入を決めるわけではありません。使いづらさを感じる特徴がある場合、たとえ魅力的な商品があってもそのショップでの購入を見送るケースが多々あります。
⇒対応していない決済方法が多い
⇒会員登録の手順が複雑である
⇒商品の発送が遅い
⇒返品対応が不明瞭
など、ユーザーが使いづらいと感じるような特徴を持つネットショップは失敗するおそれがあります。
ネットショップを軌道に乗せる6つの方法
ネットショップが軌道に乗るまでに失敗した場合、閉店後も開業のために借りたお金の返済や在庫処分に追われる可能性があります。
ネットショップを開業して、すぐ軌道に乗ることはほとんどありません。しかし、お客さま目線に立った販売施策を講じているかどうかで、軌道に乗るまでの期間は大きく異なります。
ここからは、ネットショップを軌道に乗せるための方法を6つ、それぞれ詳しく説明します。
広告や情報発信により集客をする
ネットショップを軌道に乗せるためには、集客が最も重要です。ECサイトは露出がなければ当然認知もされず、アクセスも期待できません。
ネットショップの集客におすすめの施策には、「Web広告」「コンテンツSEO」「SNS運用」の3つが挙げられます。
Web広告には、検索結果に表示させられるリスティング広告や、Webサイト・スマホアプリの広告枠に表示させられるディスプレイ広告があります。安価とは言えない広告費がかかるものの、短期での集客効果が期待できます。
また、コンテンツSEOは、Googleをはじめとした検索エンジンの検索結果において、ECサイトの上位表示を目指すマーケティング施策です。SNS運用は自社アカウントを作成し、商品情報の投稿・シェアをしたり、ユーザーとコミュニケーションをとったりしながら認知度を高める施策となっています。いずれも集客効果が出るまでには期間を要するものの、継続的な集客効果が期待できる点・プロに依頼しない限り無料で行える点が魅力です。
お客さまが魅力的に感じるよう商品紹介を作りこむ
実店舗であれば、お客さまが気になった商品を手にとって体験できるものの、ネットショップでは商品を実際に見たり触れたりすることができません。そのため、お客さまの購買意欲を促す魅力的な商品紹介文を書くことが大切です。
ECサイトの商品紹介は、基本的に「商品タイトル」「キャッチコピー」「本文」で構成されており、合計で500~1,000文字あれば良いとされています。特に重要となる本文においては、下記のポイントを意識しておきましょう。
- あらかじめターゲットを明確にする
- 商品のスペック・特性を理解した上で、詳細情報を漏れなくまとめる
- その商品を購入することでどのようなメリットがあるのかを伝える
また、ネットショップの分野によっては商品写真を充実させたほうが良いケースもあります。例えばアパレルECの場合、文章での商品紹介よりも実際の着画をチェックするお客さまが多い傾向です。着画モデルの身長・体重なども併せて記載すれば、その商品を着用した際のイメージがよりしやすくなり、お客さまの購入ハードルも低くなるでしょう。
対応している決済方法を増やす
総務省が公表した「令和4年 通信利用動向調査(世帯編)」によると、インターネットを介して商品を購入する際の決済手段はクレジットカードが75.9%と最も多く、次いでコンビニ払い(36.4%)、電子マネー(34.8%)となっていました。
【インターネットを使って商品を購入する際の決済手段(2022年)】
決済方法 | 割合 |
クレジットカード払い | 75.9% |
コンビニ払い | 36.4% |
電子マネー(○○ペイなど) | 34.8% |
銀行・郵便局などの振込払い | 23.0% |
代引き | 20.5% |
(出典:総務省「令和4年 通信利用動向調査(世帯編)」/
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202200_001.pdf)
クレジットカード払いやコンビニ払い、さらに銀行振込や代引きは、ネットショップにおけるメジャーな決済です。しかし、開業したてのネットショップの場合、銀行振込や代引きしか対応していないケースも多くあります。
ネットショップを利用するユーザーの中には、「希望する決済手段が使用できなければ購入を見送る、または他ショップで購入する」というユーザーも少なからず存在します。
お客さまのさまざまなニーズに対応するためにも、豊富な決済手段を導入しておくことが大切です。中でもクレジットカード払いを利用するユーザーが特に多いことから、クレジットカード決済システムの導入が最優先と言っても過言ではありません。
ECサイトのデザインを見直す
ECサイトへのアクセスは一定数あるにもかかわらず、なかなか売上が伸びないという場合は、ECサイトのデザインを見直してみましょう。
ECサイトはユーザビリティ、いわゆる使いやすさが重要です。「広告に掲載されていた商品が気になったものの、検索しても商品ページにたどり着けない」など、サイトのデザインや操作性に問題があれば、一度アクセスしてくれたお客さまは離脱してしまいます。
ECサイトのデザインを見直すときは、誰が見ても理解できるシンプルなデザイン・構造にすることがポイントです。配色は2~3色にとどめたり、商品を大・中・小の3つのカテゴリに分けたりすることで、ユーザビリティは大幅に向上します。
また、ECサイトはスマホ・パソコンの両方に対応したレスポンシブデザインで構築しましょう。そのほか、「関連商品」や「今月の売れ筋商品」などの動線をつくることでサイト回遊率がアップし、さらなる売上も期待できます。
リピーター獲得の仕組みを作る
ネットショップのリピーターを多く獲得できれば、新規顧客の獲得に向けた広告などのコストの削減・安定的な売上につながります。リピーター獲得に向けた具体的な施策には、以下の5つが挙げられます。
- あらかじめターゲットを明確にする
- 商品のスペック・特性を理解した上で、詳細情報を漏れなくまとめ
- その商品を購入することでどのようなメリットがあるのかを伝える
- 会員限定キャンペーン情報の発信
- SNS・ブログでのコミュニケーション など
特に近年では、SNSアカウントを活用してメルマガやキャンペーン情報・クーポンを配信するショップも多く存在します。また、新規顧客のリピート化を狙うためには、入口商品として初回限定のお試しセットを提供することも一案です。
フルフィルメントサービスを利用する
ネットショップを軌道に乗せるためには、フルフィルメントサービスの利用もおすすめです。フルフィルメントサービスとは、EC事業における商品の受注・発注からアフターサービスまでの業務を全般的に委託できるサービスを指します。
【フルフィルメントサービスで委託できる業務】
- 仕入れ・検品
- 受注・発注
- 入庫・在庫管理
- 決済処理
- ピッキング・検品・梱包
- 発送
- 問い合わせ・返品交換・クレーム対応
EC事業に精通したフルフィルメントサービスを利用すれば、商品の発送スピードが圧倒的に向上するほか、返品・交換といったイレギュラー案件にも迅速に対応しやすくなります。
また、ネットショップの立ち上げ時期からフルフィルメントサービスを利用しておけば、業務負担が圧迫する心配もなく、空いたリソースでコア業務に集中することも可能です。ネットショップ開業に関する知識やノウハウがないという方におすすめのサービスと言えます。
ネットショップが軌道に乗るまでに必要な期間
規模によっても異なるものの、ネットショップ開業から軌道に乗るまでに必要となる主な期間は、基本的に半年から1年程度が目安です。たとえしっかりと広告戦略・販促戦略を立てたとしても、開業から軌道に乗るまでの期間は変わりません。
そもそもネットショップの開業には、ECサイトの制作・構築費用や設備・資材の購入などで多くの初期費用が発生します。開業から一定期間の売上は初期費用の支払いに充てるほか、ECサイトの認知度が低ければ売上も低いため、半年以内に黒字化を目指すことは現実的ではありません。
そのため、最低でも半年から1年の間は売上が伸びないからと言って諦めず、軌道に乗るまで集客を続けることが大切です。1年目以降、数万円でもしっかり利益を出すことができれば成功と言えます。
まとめ
ネットショップを開業してから軌道に乗るまでには、半年から1年程度の期間がかかるとされています。しかし、ネットショップを軌道に乗せるためには、お客さま目線に立った販売施策を講じることが不可欠です。適切な施策を講じていなかったことによって失敗に終わる事例も決して少なくありません。
ネットショップを軌道に乗せるためには、集客方法やECサイトのデザインの見直し、リピーター獲得の仕組みづくりのほか、フルフィルメントサービスの利用もおすすめです。
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