近年ECサイト市場は拡大傾向にあり、新規参入してECサイトの運営を始める企業が増えています。一方で、ECサイトの運営は仕入れ・商品登録・ページのデザイン作成・在庫管理・商品の梱包・出荷…など業務内容が幅広く、担当者の負担が大きくなりやすい傾向にあります。場合によっては「辛い」「きつい」と感じることがあり、その理由は単に業務量の多さだけに限りません。
当記事では、ECサイトの運営が辛い・きついと感じる理由を7つ取り上げ、業務を効率化して担当者の負担を減らすための対策方法を紹介します。
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ECサイトの運営が辛い理由は?きついときの対策方法を解説
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2023.11.27
目次
ECサイトの運営が辛い・きついと感じる理由
総務省によると2022年時点におけるネットショッピング利用世帯の割合は52.7%と、過半数を超える水準です。ネットショッピングの平均月間支出額は調査開始以降の最高金額を記録し、2万円を超えています。
(出典:総務省「2022年 家計消費状況調査 結果の概況」/
https://www.stat.go.jp/data/joukyou/2022ar/gaikyou/pdf/gk01.pdf)
ECサイト市場の成長を「ビジネスチャンス」と考えて新規参入する企業は多いものの、自社サイトの運用にあたる担当者の中には、「仕事が辛い」と感じる人もいる状態です。以下では、ECサイトの運営は辛い、きついと感じる主な理由を紹介します。
業務過多に陥りやすいため
ECサイトの運営業務とひと口に言っても、仕事内容は多種多様です。以下は、ECサイトの担当者が行う仕事内容の代表例を示します。
- 仕入れ、写真撮影、商品説明文の作成
- 商品登録
- バナー、ページのデザイン
- 問い合わせ、クレーム対応
- 在庫管理
- 商品の梱包、出荷 など
そもそも人間の脳はマルチタスクをこなしにくい仕組みであるため、上記をすべて行う担当者には、大きな負担がかかります。さまざまな対応が重なるタイミングでは業務過多に陥り、辛さやきつさを感じるでしょう。
人的リソースが不足しているため
人的リソースが不足している企業では一人ひとりの負担が大きくなり、「辛い」と感じることがあります。慢性的に業務過多の状態で働けばケアレスミスも発生しやすく、苛立ちを感じかねません。
人的リソースが不足すれば業務の属人化が起こりやすいことも、ストレスを招く一因です。退職者が出た際には残る担当者に大きな負担がかかり、結果としてミスを頻発しやすい状況となりストレスを感じることがあります。
休日・業務時間外の対応が求められるため
顧客の好きな時間に購入できるECサイトの特性上、運用方法によっては休日や夜間の対応が必要です。たとえば、土日にイベントを開催する場合は担当者が出社して、価格変更などの処理が発生する可能性があります。人員不足が深刻な職場では特定の人に時間外労働の負担がかかり、きつさや辛さを感じるでしょう。
ストレスを我慢して働いていると、過労によって心身に不調を来たしかねません。心身に不調を来たしても業務が属人化している状態では気軽に休めず、辛さが蓄積してしまいます。
CS業務に時間を取られるため
顧客からの問い合わせに対応する「CS(カスタマーサポート)業務」は、発生するタイミングの予測が困難です。顧客とのやり取りに多くの時間を取られるとほかの仕事が進まず、辛さを感じることがあります。
クレームへの対応はCS業務の中でも特に精神的な負担が大きく、神経をすり減らしやすい作業です。自分の責任ではないことに関して強く責められたり顧客の都合で理不尽な要求を受けたりした場合に、仕事の辛さを感じるでしょう。
集客率・売り上げが伸びないため
ECサイトの集客率・売り上げアップを図るには一定のコストをかけて、バナー制作やWeb広告の出稿を行うことが必要です。かけたコストに見合う成果がなかなか出ないと、仕事のきつさを感じます。
ECサイトで扱う商材によっては、時期的な要因による売り上げの変動は避けられません。売り上げが伸びない時期に経営層や上司から売り上げアップを指示されると、プレッシャーから辛さを感じるケースがあります。
頻繁に情報更新が必要なため
ECサイトの売り上げを上げるためにはセール情報の更新やおすすめ商品の紹介などを通じて、顧客にアピールすることが必要です。情報更新に合わせてバナーや商品ページを制作しなければならないことも多く、対応に追われる日々を辛く感じる人もいます。
また、ECサイトの売り上げを上げるためには多くの場合、メールマガジンやSNSを活用した集客施策を取ることが必要です。集客施策の効果がすぐに見られない場合は、努力が報われるとは限らない辛さを感じるでしょう。
在庫管理に労力がかかるため
ECサイトの担当者は在庫管理にストレスを感じて、仕事が辛いと思うことがあります。在庫管理は以下の作業を伴う、大変な仕事であることが理由です。
- 商品の状態確認
- 入荷処理
- 出荷処理
- 商品の保管場所の管理
在庫管理を疎かにすると商品の配送遅延を起こしてクレームを受けたり、欠品で販売機会を損失したりしかねません。ストレスを感じていても在庫管理の手は抜けず、心身をすり減らすリスクがあります。
ECサイトの運営が辛い・きついときの対策方法
ECサイトの運営が辛い・きついと感じる状態を放置しても、良い結果にはつながりません。「辛い」「きつい」と感じる場合には上司に相談しつつ人員体制や業務の進め方を見直し、負担の軽減を図りましょう。人員体制の見直しが難しい場合は、ECサイトの運営を強力にバックアップしてくれる外部サービスを利用する方法が一案です。
以下では、ECサイトの運営にストレスを感じる時に実践できる対策をより具体的に紹介します。
新しい人材を採用する
人的リソースの不足で辛さを感じる場合は採用活動を行い、人員体制を強化しましょう。改めて役割分担を行うと、一人ひとりの業務負担を軽減できます。組織の考え方によっては「マーケティング担当者」「CS担当者」などの分業体制を取り、各分野のスペシャリストを育成することによっても、効率化を図れるでしょう。
人員体制を強化すれば、退職者が出た際に業務バランスが崩壊する状況を回避できます。十分な人員がいれば新入社員に対する教育も行き届き、売り上げアップに貢献できる人材の育成も可能です。
EC一元管理システムを導入する
人員体制の強化が難しい場合は、EC一元管理システムの導入を検討しましょう。EC一元管理システムとは、下記のような業務を自動化して担当者の負担を軽減できるシステムです。
- 受注情報の取りまとめ
- 複数のECサイトへの商品情報登録
- 仕入れ先への発注書作成、連絡
- 顧客へのメール送付 など
上記の業務を自動化すると手作業によるヒューマンエラーの発生を回避でき、結果として顧客満足度が向上すると売り上げアップも狙えます。
EC運営代行サービスを利用する
人員体制を変化させずに一人ひとりの業務負担を減らすためには、EC運営代行サービスを活用しましょう。EC運営代行サービスとは、ECサイト運用中に発生する業務の一部もしくはすベてを外注できるサービスです。
EC運営代行サービスを活用すると、専門家ならではの視点を生かしたECサイト改善のヒントを教えてもらえることもあります。専門家の意見を踏まえて掲載商品の見直しやレイアウトの変更を行えば、売り上げアップも狙えるでしょう。
業務内容の改善・スキル習得を目指す
新人担当者は知識不足が原因で業務効率が低下し、仕事の辛さを感じることもあります。仕事の辛さを解消するためには、以下のスキルを磨く方法が一案です。
- Webマーケティングスキル
- ライティングスキル
- プログラミングスキル
残業や休日出勤の多さを負担に感じている人はいま一度、作業内容や業務の流れを見直しましょう。売り上げに直結しにくい無駄な工程を削減すると業務効率化を実現でき、辛さが和らぐ可能性があります。
まとめ
ECサイトの運営が辛い・きついと感じる代表的な理由は、業務過多に陥りやすいことが挙げられます。ECサイトの運営が辛いと感じたときは、EC一元管理システムやEC運営代行サービスを利用して業務効率化を図り、担当者の負担を減らすのも1つの方法です。
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